
カテゴリー | 内部統制 / 不正対策 |
コース名 | 不正対策のグランド デザインとこれを稼働させる不正対応活動 |
講師 | 藤井 範彰 氏 |
形式 | ウェブ セミナー (webinar) |
受講者像 |
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CPE | 3 単位 (不正検査)
講義動画をご覧になり、アンケートに回答してください。すべての活動を完了させると、CPE を取得でき、CPE 単位取得証明書が発行されます。
報告年度ごとの単位算入上限:なし (無制限) |
価格 | 会員 9,900 円 /
一般 16,500 円 会員価格は、ACFE (ACFE JAPAN) の CFE 会員・アソシエイト会員・法人会員所属員の方に適用されます。ACFE JAPAN ウェブ ラーニングのみご利用の方や、ACFE (ACFE JAPAN) 会員資格が無効の方には、一般価格が適用されます。
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販売期間 | 2020/6/24~ |
備考 | |
- 2017 年度 日本内部監査協会 青木賞を受賞した 藤井 範彰 氏によるウェブ セミナーです。
- 2018~2019 年度にかけて開催された同氏によるセミナーと内容の重複があります。
企業の不正対応の制度と活動を考える着眼点
不正対策のグランドデザインとこれを稼働させる不正対応活動
講義概要
内部統制が整備された大企業で何故不正が起こるのか。必要なのは不正の原因究明と共に組織の不正対策の在り方をゼロベースで見直し、内部監査など関連部門の役割や活動の方向を見定めることです。
当セミナーでは、日本企業に見られる不正のパターンやガバナンスさらに企業風土を踏まえた不正対策の在り方を検討するとともに、こうした制度設計というハード面の対策に実効性を与える、不正リスク評価、不正監査、不正調査、さらに不正直後の内部統制レビューというソフト面から、実務上のポイントを整理して解説いたします。
講義内容
第1部:日本に見られる企業不正の特徴とガバナンス・内部統制との関係
- 企業不正のパターン-不正の特徴を説明する考え方
- 日本の企業不正 A.昔からあるポテトチップ型不正
- 日本の企業不正 B.偽装という名のフルーツ型不正
- 企業不正の背景にある法令違反とリスク管理
- 日本の企業不正 C.企業風土型不正
- C.企業風土型不正:東芝の会計不正の検討 (参考)典型的な不正のレッドフラッグの例
- 不正リスクと内部統制・コーポレートガバナンス
- 不正のトライアングルで考える企業風土型不正
- 不正リスクとガバナンス-リスクマネジメントの視点
- ガバナンス構造の問題-欧米に多い監査委員会設置型
- ガバナンス構造の問題-日本に多い監査役設置型
- 日本のコーポレートガバナンスをめぐる議論
- 業務レベル:不正と内部統制とのインターフェイス(接点)~どこでコントロールが不正に突破されたかを突き止める不正調査~
第2部:これからの企業不正対策のグランド デザイン
- 組織の不正対策のデザイン-考えられる3つの方策
- 主な不正防止方針の例
- SOXによる不正対応実務を非財務にも拡大する方法 (参考)調査結果にみる不正の現状
- 不正に対する経営層の見方-必要となる活動
- 全社レベル不正防止プログラムの一般例
- 企業の不正対応の連携イメージ(ステージ別)
- 各部門の不正対応の役割分担の例 (参考)不正方針決定マトリクスのサンプル
- 平時から有事の不正リスク対応
- 職業団体によって異なる不正の定義
- 不正の分類と定義-ACFE(公認不正検査士協会)
- 不正対応の守備範囲:不正は法令違反であると考えるか?
- 不正対応に対する全社的な取り組み
- 不正リスクガバナンスの考え方(実務ガイドより)
- 不正リスクマネジメントプログラムの正式文書に必要な事項
- 不正リスク管理の要素と5つの原則
- 実務ガイドの協調的なアプローチへの取り組み
- 不正リスク管理プログラムの設置の検討 (参考)内部監査とリスク管理の最適化モデル
- 不正対応の連携:専門家の得意不得意分野
- まとめ 企業の不正リスク対策ー検討課題
第3部:不正対応活動の実務上のポイント
- 不正リスク評価の必要性と評価プロセス
- 不正リスク評価制度導入時の検討事項
- どこから不正リスク評価を始めるか
- 不正リスク評価フレームワーク(不正リスク評価の成果物例)
- 不正監査の考え方
- 不正監査の4つのステップ
- 不正監査の切り出し方(スコーピング)例
- 不正リスクにフォーカスした不正監査の設計
- 不正関連で内部監査がすべきこと-IIA指針より (参考)不正方針決定マトリクスのサンプル
- 不正対応に関する内部監査の組織内の立ち位置と課題
- 不正対応に対する内部監査の課題
- 不正対応における内部監査の役割と使命とは
- 監査と不正調査の違い-監査リテラシーを身に着ける
- 監査と不正調査の違い-両者は似て非なるもの
- 不正調査の実施
- 内部通報への対応方針として決めておくこと
- 社内通報に対する検証のポイント
- 内部監査人が不正調査をする際の留意点
- 電子データの調査にはくれぐれも注意
- 不正案件の後処理
- 不正調査後の内部監査によるレビューの必要性
- 不正調査後の内部統制のレビューの留意点
講師紹介
藤井 範彰 (ふじい のりあき) 氏
藤井範彰公認会計士事務所 代表
公認会計士、公認内部監査人 (CIA)、米国公認会計士 (US CPA)(inactive)
30 余年に及ぶ監査法人勤務の後、企業の監査業務に携わる。三様監査全てにおいて実務経験を持ち、これら 3 つを総合した企業監査という面から現実に即した監査対応について解説。日本の監査風土の問題は、理論と実務が乖離していることであるとの問題意識を持ち、理論と実務を繋げて現実的な改善策を提示するのが本来のプロの仕事であると主張する。
主な経歴
公認会計士として、監査法人で最初の約 20 年間を会計監査に従事し、E&Yから移ったアンダーセンで米国式の会計監査アプローチの日本での研修・普及活動を行う。日本公認会計士協会の活動 (国際委員会 副委員長、会計制度委員会 副委員長、監査基準委員会 委員 他) に専念した後、1999 年以降は、アンダーセン パートナーとして内部監査、内部統制、リスク マネジメント、不正調査等のアドバイザリー業務に特化。アンダーセン消滅時に朝日監査法人代表社員を辞してPwC (中央青山監査法人) に移り代表社員も務めるが、その後、内部統制報告制度の制度化を前に新日本監査法人 (E&Y) の招聘に応じて同法人に復帰し、内部統制支援本部統括部長、ビジネス リスク サービス部長、FIDS (不正対策・係争サポート) 部長等を歴任し、2012 年シニア パートナーを早期退任して、ボルボ・グループで日本の内部監査統括を務め、同グループ会社UDトラックス株式会社の監査役を 2019 年まで務める。現在は、内部監査や不正対応、ガバナンス関連の講演や研究・執筆活動およびアドバイザリー業務に従事。
主な著書
- 「内部監査のプロが書く監査報告書の指摘事項と改善提案 第2版」(同文館出版, 2019/9)
- 「内部監査のプロが書く監査報告書の指摘事項と改善提案」(同文館出版, 2016/11)[2017 年度 日本内部監査協会 青木賞 受賞]
- 「経営者と会社を動かす内部監査の課題解決法 20」(税務経理協会, 2012/3)
主な執筆
- 「内部監査のアシュアランスの本質論 ~ゼロベースで考える内部監査の監査意見の書き方」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2018 年 7 月号 (Vol.44, No.7))
- 「内部監査報告書の本質論と実務対応 ~監査の指摘事項と改善提案をめぐる問題~」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2017 年 5 月号 (Vol.43, No.5))
- 「海外監査の検討課題―成熟度レベルに応じた問題認識と対応」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2013 年 11 月号 (Vol.39, No.11))
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