日時:2017年6月19日(月)~21日(水)
場所:テネシー州ナッシュビル
あなたは嘘を発見できると思いますか? クリフ・ランズレイは、もう一歩進んで真実を発見するべきだと考えている。
「私のことをプロの嘘発見家だと呼ぶ人もいますが、『真実の発見家』という呼び名のほうが好きです。なぜなら人は嘘をつく時、真実を明かしているからです」と語るのは、ボディランゲージの専門家で Emotional Intelligence Academy (EIA) の CEO、ポール・エクマン・インターナショナル(Paul Ekman International)の取締役でもあるランズレイである。ランズレイは、月曜日のランチセッションの基調講演者である。
ランズレイは、20 世紀 FOX のテレビドラマ"Lie to Me"(邦題:「ライ・トゥ・ミー 嘘は真実を語る」)(ポール・エクマン・インターナショナルはこのドラマの監修をしている)のビデオの抜粋で架空の真実の発見家の行動を例として示した。このビデオでは、複数のビジネスマンが重役用会議室に集まっている。テーブルの一方に着席した一人の女性が、テーブルの反対側にいる裕福な会社経営者に彼女の会社の株を売ろうとしている。彼女に雇われたボディランゲージの専門家が交渉を観察している。彼は真実の端緒を見る度にペンでリーガルパッドに触れる。
「一株 12 ドル 50 セント。それは無理だ」と言いながら株の買い手が首を横に振って否定を示すのを見た時、ボディランゲージの専門家は、株の売り手に値段を上げるようにサインを送っている。
「身体は言葉を裏切ります」とランズレイは述べた。「これは極めて小さな身振りの一片です。人々は自分でも知らないうちにこれを示しています。これは、人が本当に考え感じていることの手がかりです。我々はこれを肝心な点(a Point of Interest - PIN)と呼びます。1 つのピンそれだけでは問題になりません。我々は僅かな時空の中で 3 つのサインを探します」
「第二にマニピュレータです。彼が『もう行くよ』と言って立ち上がった時、マニピュレータをしているのです」とランズレイは言う。ビデオの抜粋で、ボディランゲージの専門家は再びペンでリーガルパッドに触れる。「彼は実際には立ち去るつもりはないのです」そして株の売り手はもう少し値を上げることができると知り、実際にそうしたとランズレイは続ける。
テーブルごとの 2 分間のグループエクササイズの間に、ランズレイは次のように質問した。「欺瞞を見抜くあなた方の能力はどれくらいですか?」出席者の大半が 60 パーセント位の確率と考えていた。しかしランズレイは、統計によるとほとんどの不正実行犯と犯罪者は我々の多くよりも巧みに嘘を発見することが可能で、65 パーセント程度の確率である。残りは偶然にすぎない。優れた真実の観察者の素質を遺伝的に持つ人はほんの少数だが、良い知らせがある。ランズレイは、多くの人は訓練次第であると言う。4 日間のトレーニングで犯罪者でない人間の 90 パーセントは優れた真実の発見者になれると言う。
ランズレイは、欺瞞を判断する際に注意すべき 6 つのチャネルを挙げた。
彼は、単独の手段では、信頼性のある嘘の兆候にはならないと述べた。しかし不正検査士は、誰かが嘘をついているか真実を述べているかについての確信を得るため、これらの大半またはすべてを考慮しなければならない。