米国 ACFE 本部では、2016 年 11 月 13~19 日を"2016 International Fraud Awareness Week"(不正を認識する週間) として、特設サイトを通じて不正関連情報の発信を行っています。
ACFE JAPAN では、特設サイトに掲載されているビデオの内容を邦訳いたしました。
不正の把握・理解にお役立てください。
ビジネスの責任者が最も犯しやすい過ちは、誰もが被害を受ける可能性があるのに、自分たちは不正に遭わないと信じ込んでいることです。
Roy Faust は、友人を帳簿担当として雇いました。8 か月後、彼は、彼女が横領していた事実を突き止めました。
彼女とは、2、3 か月前に知り合い、友人として付き合っていました。ちょうどそのころ帳簿担当者を探していて、彼女をとても真面目だと感じていたので採用しました。従業員雇用時には背景調査や周辺調査を行うものですが、このときはただ単純に彼女を信頼してしまいました。
彼女の横領が発覚したとき、いえ、その疑惑を持ったとき、自分はとても困惑しました。なぜなら、彼女は嘘をつくのがとてもうまくて、結局のところ、彼女を信頼しきってしまっていたからです。
だからこそ、自分自身で調査を行いました。彼女が不正を行ったというある種の確信を得ていても、調査の過程で、彼女が涙ながらに訴える姿には驚きました。
Rita Crundwell は、イリノイ州ディクソン自治体で横領を行い、贅沢な私生活を送っていました。5,300 万ドルもの横領により告発され、弁済のために全財産を競売にかけられてしまいます。
この事件はとても魅力的で、この後どうなっていくのだろう、と感じていました。自治体は、不正に対して無防備な部分があります。この事件では、誰一人、不正に対して正しい問い掛けができませんでした。
経営者は、従業員は皆が品行方正であり、横領など決してしない、と信じています。不正は絶対に起きないと思っています。ですが違います。不正はどこででも起こりえることに気付かなくてはいけません。誰もが不正を起こすことができて、そして、誰もがその被害を受ける可能性があるのです。
経営者は、従業員が良い人ばかりで、皆が仕事のために朝起きて職場に来ているのだと信じています。自分たちは仕事を提供する側にいて、そこにいる従業員が、まさか自分たちに背くような不正を行うとは考えてもいないのです。
仕事を進める中で、メンバーが不正を働くなどと考えることはありません。しかし、信頼できて、一番近くにいるメンバーこそが不正を行うのです。
不正があなた自身にも起きる可能性があることを見逃さないで。
そのための資料を FraudWeek.com で見つけましょう。