会報誌「FRAUD マガジン」

ACFE では、1987 年より会員向けに不正リスク対策の専門誌 “Fraud Magazine” を隔月でお届けしています。不正対策の専門家 (公認不正検査士) たちの研究や実務経験に裏打ちされた最新の不正対策情報や、不正対策の分野で活躍する様々な方々へのインタビューなど、興味深い内容が満載です。
ACFE JAPAN では、本部が発行した英語版と主要記事の日本語訳をお届けしておりましたが、2008 年 1 月に会員向け会報誌として日本初の不正対策専門誌「FRAUD マガジン」を創刊しました。“Fraud Magazine”[英語版] の邦訳記事だけでなく、日本における不正対策の情報や、日本で活躍する会員のご紹介、当協会の活動なども取り上げています。研修会や勉強会などでもご利用いただける充実した内容で会員の皆様にお届けしています。
FRAUD マガジン 101号~最新号のご案内
最新号 FRAUD マガジン 103号(APRIL / MAY 2025)( 2025年4月 発行 )
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FRAUD MAGAZINE オールデジタルの未来が到来
“FRAUD MAGAZINE”は、シンプルなニュースレターとしてスタートした当初から、最近は世界中の9万人以上の不正対策担当者に届くカラー図版を織り込んだ雑誌へと、常に変貌してきた。そして今、同誌はデジタル専用マガジンとして再び大きな変化を遂げようとしている。ここでは、“FRAUD MAGAZINE”のこれまでの変遷を振り返るとともに、デジタル化された未来を展望する。
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2024年の最もスキャンダラスな5大不正事件
不正実行者たちは1年中、不正行為に勤しんでいる。その悪評が長く語り継がれ、今後、何年にもわたって不正対策専門家の研究テーマとして提供されるであろう不正関連のニュースを、本誌も1年間を通じて追跡している。以下に挙げるのは、2024年に起きた最もスキャンダラスな不正事件である。
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正義を求めて
学生組織プロジェクト“JFVP(Justice for Fraud Victims Project:「不正被害者のための正義」)”では、大学生が不正の被害者を支援しながら、フォレンジック会計の分野で貴重な実体験を積んでいる。法執行機関と学界のメンバーは、公認不正検査士と協力して、金融不正が疑われる被害者のために正義をもたらしている。本稿では、このプロジェクトがどのように不正被害者を助けたのか、その実例を紹介しながら米国の大学でJFVPに参加する利点と課題を詳しく説明する。
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詐欺被害者が犯罪と闘うに至った経緯
米国のトロイ・ゴシェナー(Troy Gochenour)氏は2021年、アプリのマッチングで知り合った詐欺犯とメッセージのやり取りを開始し、その後、暗号資産(仮想通貨)詐欺の被害に遭った。現在はオハイオ州を拠点に声優として活動している彼が、詐欺の被害者となった経験と、それがどのように彼のサイバー詐欺に対する意識を高めて、闘う活動家に変貌した経緯について、本誌に語った。
FRAUD マガジン 102号(FEBRUARY / MARCH 2025)( 2025年2月 発行 )
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「センター」をこじ開ける
~サイバー詐欺を世界中で増幅させる強制犯罪取引との闘い―そしてCFE が担う役割
国連によれば、およそ20万人が「サイバー詐欺センター」に人身売買されて、そこで不正スキームの実行を強要されており、その結果、世界中で数十億ドルの損失が生じている。本誌は、強制犯罪と最前線で闘っている専門家と、どうすればこのようなサイバー詐欺活動を崩壊させることが可能か、CFEができることについて検討した。
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職場での不正行為の事例
~インドにおける職場規制の遵守
このケーススタディは、世界のコンプライアンスと調査の問題をカバーするシリーズの第1弾であり、倫理とコンプライアンスの専門家であるベテランの筆者が、インドの大企業におけるシニア・ビジネスリーダーが関与した職場での不正行為の調査について詳細に説明するものである。ハラスメントの申立てから始まった調査は、そのシニア・ビジネスリーダーが関与していた他の疑わしい活動も明らかにした。
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トラウマを考える
~トラウマの基本を理解した実務を不正検査のインタビューに取り入れると、より良い結果に導かれる
不正調査において、詳細な情報を収集するためにインタビューは不可欠である。しかし、特に不正の被害者に関しては、特別なケアが必要なインタビューもある。トラウマに対する基本的な理解をした上でのインタビューの実践では、不正の被害者がしばしば直面する感情の大きな変動を考慮する。この記事では、トラウマに対する基本的な理解を踏まえたインタビューが重要である理由と、その原則をインタビューの実践に取り入れる手法を解説する。
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ホスピタリティ産業における悪知恵に満ちた不正
新型コロナ禍が収まり、旅行やレジャーを楽しむ人が増える中、不正実行者たちは、ホスピタリティ産業に再び着目し始めた。本稿では、ホスピタリティ産業における不正の数々とその予防法について概観する。
FRAUD マガジン 101号(DECEMBER / JANUARY 2025)( 2024年12月 発行 )
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不正に関する冤罪
不正を調査する者は真実を明らかにしようと努めるが、時には(無実の)人々が不正に関する冤罪を被ることがある。本記事において、本誌は、公認不正検査士(CFE)やその他の専門家の洞察を交えて、何故このようなことが起こるのか、どのような誤りを調査中に避けるべきかを検討する。
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「第35回グローバル・カンファレンス」レポート
2024年6月、世界中から何千人もの不正検査士が、ネバダ州のラスベガスに集結した。彼らは「第35回ACFEグローバル・カンファレンス」に参加し、国際的な不正対策専門家たちから、不正と闘うための深い見識や実用的なツールを収集するという、大いなる収穫を得た。
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未来に備える~ACFE本部理事対談
ラスベガスで2024年6月に開催された第35回ACFEグローバル・フロード・カンファレンスでは、新型コロナウイルスのパンデミック時のリスク管理、AI(人工知能)と人間の専門知識の非代替性、そして不正防止分野に新しい人材を引きつけることの重要性についてACFEの理事会メンバーと本誌の間で幅広い議論を行った。
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礼儀正しさよりも強気であれ
CIA(米国中央情報局)の変装部門の元主任、ジョナ・メンデス(Jonna Mendez)氏が、スパイ(諜報員)たちによる正体を隠しながらの活動、女性として男性社会における出世、そして不正と闘う人々と覆面諜報員の重要な相違点について、本誌に語った。