一般社団法人 日本公認不正検査士協会:理事長 藤沼 亜起 (ふじぬま つぐおき)
2023年の新年を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
会員の皆様におかれましては、平素より日本公認不正検査士協会 (ACFE JAPAN) の活動にご理解とご支援を賜り、心より厚く御礼を申し上げます。
コロナ禍も3年目を迎えた2022年は、突如開始されたロシアによるウクライナへの軍事侵攻で幕を開け、世界各国に衝撃が走りました。VUCAと呼ばれる混沌とした社会情勢の中で、世界は社会・経済活動の正常化へと舵を取り、ようやく日本もポストコロナ時代を見据えて経済活動との両立に動き出しております。
不正問題に目を向けますと、今年も有名企業による不正や不祥事の発覚が続出し、また東京五輪・パラリンピックを巡る汚職・談合事件においては、日本で開催された国際スポーツ大会における不正防止対策として組織委員会のガバナンスや情報開示の在り方が検討されるなど、今までにもまして世の中の関心を集めています。まさに公認不正検査士(CFE)の知見や実務力が今こそ求められているといえます。
お陰様でACFE JAPANの会員数は2,628名(2022年12月現在)となり、うち1,940名が公認不正検査士(CFE)として登録・活躍されています。昨年10月の第13回ACFE JAPAN カンファレンスでは、三様監査を担う各協会の会長にご登壇いただき、これからの不正対策においては組織間の密な連携がいかに重要かを議論いただきました。また、続く11月に開催された日本ガバナンス研究学会の第15回年次大会におきましては、当協会が準備委員会を務め、スムーズな運営に寄与するとともに、同大会中に行われた理事会にて当協会の脇山事務局長が新理事に選任されました。今後もこのような関連団体や学会との連携・交流をさらに深め、会員の皆様により有益な情報をご提供できるよう努めてまいります。
また、CFE資格の認知・ステータス向上にも尽力致します。内部監査に関わるCIAや公認会計士又は弁護士の方々に「+1スキル」としてCFE取得のメリットを訴求するとともに、法人会員の増加策に加え、女性経営層・社外取締役・人事総務職の方々など新たな層へのアプローチも検討し、会員増につなげていきたいと考えています。
一方、個人・法人問わず現会員様の満足度を高める活動にも今後注力してまいります。会員の皆様のさらなるスキルアップや交流の機会を増やすべく、協会内の組織の見直しに着手したいと考えています。皆様の生の声をお聞きするためにアンケートへの回答をお願いするなど、ご協力を賜ることになるかと存じます。どうぞ宜しくお願い致します。
最後になりましたが、卯年にあやかり、本年が飛躍・向上の一年となりますよう、会員皆様方のご多幸とご発展を祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。
一般社団法人 日本公認不正検査士協会 理事長
公認不正検査士 (CFE)、公認会計士
国際会計士連盟 (IFAC) 会長 (2000-2002)
日本公認会計士協会 会長 (2004-2007)
IFRS 財団 評議員会 (Trustees) 評議員および副議長 (2005-2014)
などを歴任
国際会計士連盟 (IFAC) 2019 年 Global Leadership Award 受賞