平素は格別なるご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2023年6月9日開催の理事会において、藤沼 亜起 氏が理事長を退任され、新理事長として、岡田 譲治 氏が就任いたしました。藤沼 氏にはこれまでの多大なる貢献に感謝するとともに、今後も評議員としてACFE JAPANの運営に携わっていただきます。
また、脇山 太介が事務局長を退任し、新事務局長として、鳥海 雄司が就任いたしました。
今後とも、本会の活動にご支援を賜りますようお願い申し上げます。
岡田 譲治 氏の理事長就任についての挨拶文を掲載いたします。
このたび、日本公認不正検査士協会理事長を拝命いたしました岡田譲治です。 グローバル規模で不正対策の重要性がますます高まる中で、日本における最先端の不正対策の訓練と教育を提供する唯一の機関の長として全力を尽くす所存です。
私は、三井物産株式会社で勤務し、代表取締役 副社長CFO、常勤監査役を勤めました。2017年に公益社団法人 日本監査役協会会長に就任し、当協会においては2018年4月から評議員を務めてまいりました。
前任の藤沼亜起 理事長におかれましては、2018年6月から5年間にわたって理事長として当協会の活動にご尽力いただきました。この5年間、国際的なコーポレートガバナンスの普及や強化、会計基準の見直しといった企業経営を取り巻く環境のめまぐるしい変化とともに、2020年からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックという歴史的な社会変容の中で、当協会の運営もさまざまな困難に直面する中、資格試験のCBT化やカンファレンスのオンライン開催など時宜にかなった的確な組織運営に取り組まれてきました。こうした混乱期にありながら、会員数の増加や協会のプレゼンス向上を陣頭で指導なされた藤沼理事長に、改めて心から感謝を申し上げたいと存じます。
私は、後任として藤沼理事長のご業績を引継ぎ当協会の運営に臨みつつ、今後新たに取り組むべき課題を、2点、掲げたいと思います。
1点目は、協会活動のさらなる充実です。コーポレートガバナンス、ひいては企業不正対策という概念の周知と実践について、まだ発展途上の段階にあると考えています。さらに、従前からの企業会計不正に加えて、非財務情報に関する不正、いわゆる「ESG不正」、サイバー空間あるいはAIに関する不正など、「不正」の概念や行為の多様化・複雑化・グローバル化が進んでいる状況です。こうした状況に即応して会員の皆様に実務面のフォローアップを行う一方、公益機関として社会に対して警鐘を鳴らすことも当協会の責務であると考えます。具体的には、カンファレンスの開催、メディアや経済界への情報発信に注力して、公認不正検査士(CFE)資格の認知向上と会員数の拡大、CFE実務に関する認知の促進に取り組んでいきたいと考えています。
2点目は、会員本位の協会運営です。当協会の上部組織である米国ACFEは「ACFEコミュニティー」という言葉で、世界各国の9万人以上の会員による、不正防止への連帯・団結を目標に掲げています。日本のCFEをまとめる組織として、当協会は個々の会員のご希望やご意見に真摯に対応し、米国本部との連携強化を図り、より一層の会員支援、事業の充実を目指して、具体的な取り組みを実践してまいりたいと考えています。
私は理事長として、当協会の事業の充実と発展に向けて全力を傾ける決意です。皆様の積極的なご協力とご支援をよろしくお願い申し上げます。
1951年10月10日生まれ
1974年 3月 横浜国立大学経済学部 卒業
1974年 4月 三井物産株式会社 入社
2006年 2月 同社財務統括部長
2008年 4月 同社執行役員 経理部長
2011年 6月 同社代表取締役 常務執行役員CFO
2013年 2月 金融庁企業会計審議会委員
2013年 7月 国際財務報告基準(IFRS)財団 評議員
2014年 4月 三井物産株式会社 代表取締役 副社長執行役員CFO
2015年 6月 同社常勤監査役
2016年 6月 日本証券業協会 自主規制会議公益委員
2017年11月 公益社団法人 日本監査役協会会長
2018年 4月 一般社団法人 日本公認不正検査士協会 評議員
2019年10月 太陽有限責任監査法人 経営評議会委員(現任)
2020年 4月 横浜国立大学 理事
2020年 6月 日本航空株式会社 社外監査役(現任)
2020年10月 日本取引所自主規制法人 外部理事(現任)