このセミナーは終了しました
粉飾決算などの会計上の不正や品質偽装などの業務上の不正が数多く報道されています。それらの根本原因として、ガバナンスや企業風土といった統制環境が注目されています。内部統制という観点からは、対象となった業務統制や会計処理の領域よりも、企業全体の統制環境の方に事の本質がありそうです。またそれに対する評価や監査の実効性という問題もあります。さらに社会的には日本のガバナンス制度や内部統制や監査の制度、更にはその背景にある日本の監査風土にも関係する話です。
不正対応のセミナーでは、事例の紹介や制度の解説が多く、欧米の専門書で見られるような理論的な整理はあまり行われません。また、アンケートの分析から得た対応策についても、経営者の姿勢、内部監査の強化、監査におけるリスク アプローチの徹底などは挙げられても、その具体的な内容までは解説されません。欧米並みの法制度の導入に邁進してきた日本の制度では、法律に書かれていない内部監査の価値が見落とされやすく、未だその本質の理解は不十分ですし、また、リスク ベースと言っても、他のビジネス リスクとは異なる不正リスクの難しさは意識されていません。欧米から輸入された内部統制や監査の概念を足元の風土や実務に照らして実効性のある実践知として再構築していく必要があります。
今回のセミナーでは、会計処理や制度の解説ではなく、不正対応を意識した統制環境への現実的な取組みについて検討します。
1. | 日本に見られる企業風土型不正と内部統制
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2. | 統制環境への対応を考える際に理解しておきたいこと
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3. | 会計士監査では手の届かない内部監査による不正対応
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4. | 重要性を帯びる組織風土の監査
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藤井範彰公認会計士事務所 代表
公認会計士、公認内部監査人 (CIA)、米国公認会計士 (US CPA)(inactive)
30 余年の監査法人勤務の内、約 20 年は会計監査に従事しつつ、加えてアンダーセンでは監査アプローチの研修・普及活動や公認会計士協会本部の委員会活動 (国際委員会副委員長、会計制度委員会副委員長、監査基準委員会委員他) にも専念。続く 10 余年は、内部監査、内部統制、リスクマネジメント、不正調査に特化し、アンダーセン消滅後は朝日監査法人代表社員を辞してPwC (中央青山監査法人) に移り代表社員も務め、その後、J-SOX の制度化を前に招聘に応じて復帰した新日本監査法人 (EY) で内部統制支援本部統括部長、ビジネス リスク サービス部長、FIDS (不正対策・係争サポート) 部長等を歴任。2012 年、シニア パートナーを辞任し、ボルボ・グループの日本法人UDトラックス株式会社の監査役と同グループの日本の内部監査統括を兼務して監査と不正調査を続ける。2019 年、監査役を退任してからは、藤井範彰公認会計士事務所として、内部監査や不正対応・ガバナンス関連の講演や研修・執筆・アドバイザリー業務に従事。
「内部監査のプロが書く監査報告書の指摘事項と改善提案」(同文館出版, 2016/11)(2017 年度 日本内部監査協会 青木賞 受賞)
「経営者と会社を動かす内部監査の課題解決法 20」(税務経理協会, 2012/3)
「内部統制の実務Q&A」(共編著, 東洋経済新報社, 2007/9)
「会社法実践ガイド1 機関設計・内部統制」(共著, 中央経済社, 2006/7)
「図解 リスク マネジメント」(共編著, 東洋経済新報社, 2001/5)
ほか
「内部監査のアシュアランスの本質論~ゼロベースで考える内部監査の監査意見の書き方」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2018年7月号 (Vol.44, No.7))
「内部監査報告書の本質論と実務対応~監査の指摘事項と改善提案をめぐる問題~」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2017年5月号 (Vol.43, No.5))
「海外監査の検討課題――成熟度レベルに応じた問題認識と対応」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2013年11月号 (Vol.39, No.11))
「リスク・マネジメントに対する内部監査の対応――最適化シナリオに向けて」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2012年3月号 (Vol.38, No.3))
「日本版 SOX 適用年度の評価体制に向けて」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2008年1月号 (Vol.34, No.1))
「内部監査見直しのためのミッションとアプローチの整理」(日本内部監査協会「月刊監査研究」2005年10月号 (Vol.31, No.11))
「月刊監査研究」2005 年 10 月号 (Vol.31, No.11))
他多数
日時 | 2020 年 2 月 19 日(水) 18:30~20:30 備考:夜間開催のセミナーです。開催時間にご注意ください。 |
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会場 | 連合会館 2F 201 会議室 〒101-0062 東京都千代田区 神田駿河台 3-2-11 |
受講料 | ACFE 会員 7,700 円、一般 11,000 円 (いずれも消費税 10% を含む) |
CPE | 2 単位 (不正検査 (損失防止)) |