CFE 資格維持と継続的専門教育 (CPE) について

不正対策は、常に発展を続けています。
ACFE では、CFE (公認不正検査士) が社会や人々から期待される不正対策の専門家であり続けるために、継続的専門教育 (CPE; Continuing Professional Education) を通じて、専門家としての倫理観・知識・能力を向上させるように義務付けています。

CFE (公認不正検査士) の方は、会員年度ごとに規定の CPE を取得して報告してください。

  • 2020年4月8日に、このページの内容を ACFE 本部の規定に合わせて更新しました。
    旧規定は こちら で閲覧できます
  • 2020年4月以降に取得する CPE については、原則、このページに記載されている条件で取得してください。ただし、2021年3月末までに終了する会員年度については、移行期間として、旧規定 (2020年4月まで掲載) の条件で取得した CPE も許容します。
  • 2021年4月以降に開始する会員年度については、旧規定の条件で取得した CPE は認めません。

1.概要


CFE (公認不正検査士) 資格を維持するには

CFE (公認不正検査士) 資格の維持には、次に挙げるすべての条件を満たしている必要があります。

  1. ACFE (ACFE JAPAN) の CFE 会員であること (法人会員所属員は不可)
  2. 前会員年度において CPE 20 単位を取得して報告していること (CPE 20 単位のうち、10 単位は不正検査に、2 単位は倫理に、それぞれ関連する単位であること)

これらの条件を満たさない場合は、CFE 資格が認められず、資格名称「CFE」「公認不正検査士」の使用・公称はできません。

大まかな説明
  • CFE 会員は、CPE 報告年度ごとに 20 単位の継続的専門教育 (CPE; Continuing Professional Education) を取得して報告してください。CPE には、「研究分野ごとの最低取得単位数」と、「取得方法による取得上限単位数」が設定されています。後掲の早見表をご覧ください。
  • CPE は、様々な方法で取得できます。より効率・都合のよい方法を検討して計画的に取得していただくと、より少ない負担で CFE 資格を維持できます。[[早見表] 取得方法ごとの制限 (と取得・保管する証跡)]
  • CPE は、基本的に 1 時間の活動ごとに 1 単位を取得できます。ACFE が認めたものでないかぎり、小数点以下は切り捨てます。(小数点以下の算入は、ナノ タイプ (nano learning format; 0.2 単位取得用) として作成された講義等にのみ認められます。2020年 1月時点では、ACFE 本部が提供する Nano Self-Study と NASBA が認定する nano-learning だけが認められています。)
  • CPE 報告年度の期間は、基本的には会員年度の期間 (「前年度の会員期限の翌日」から「当年度の会員期限」まで) と同じです。ただし、CPE 報告期限は、事前の申請により 1 か月延長できるため、会員年度とは別のものとして記載しています。(会員期限は会員更新手続きにより更新されますが、同時に CPE 報告期限が延長されるわけではありません。)
  • 前会員年度に規定の CPE を取得・報告していない場合、CFE の資格は停止 (suspend に) され、それ以降は「CFE」「公認不正検査士」を使用・公称することはできません。ただし、事前の申請により「CPE 報告期限の延長」が行われている間 (1 か月) は、会員更新手続きで会員期間を更新しているなら CFE 資格は有効です。それ以降は、CPE の取得・報告が行われるまで、CFE 資格は停止されます。
  • CPE 報告年度に必要数 (20 単位) を超えて取得した CPE 単位は、10 単位を上限として翌報告年度に繰り越すことができます。ただし、繰り越しした単位の「研究分野」「取得方法」は変わりません。繰り越し先の報告年度でも「研究分野 (最低取得単位数)」「取得方法 (算入上限単位数)」の制限を受けますのでご注意ください。
  • たとえ実際には規定の CPE を取得していたとしてもCPE 報告が行われていない年度が「累計で 5 年になった時点」で、CFE 資格は無効になります。この処理は、ACFE 本部により自動的に行われます。一度 CFE 資格が無効にされると「いかなる事情があろうと」復活はできません。CFE 資格を再取得するには、CFE 資格試験の合格と CFE 資格認定の申請が改めて必要になります。ご注意ください。
CFE 資格認定を受けたばかりの方へ

CFE 資格取得、おめでとうございます。
CFE の資格維持には、専門家としての能力を維持するために、継続的専門教育 (CPE; Continuing Professional Education) を取得する必要があります。
次の説明をよくお読みになり、計画的に CPE を取得して報告してください。

  • CFE 資格認定を受けた日の翌月から最初の会員期限までの期間は、CPE の取得が免除されます。
  • CFE 資格認定日より前に取得した CPE は、CFE 資格維持のための CPE には算入できません。
  • 免除期間内に取得した CPE は、10 単位を上限として翌報告年度 (初報告年度) に繰り越しできます。ただし、CFE 資格認定日より前に取得した CPE は、これに含めることはできません (CFE 資格維持のための CPE としては使用できません)。
CFE 資格認定を受けられた方用の「CPE 取得免除期間」「CPE 初回報告日」確認用表
CFE 資格認定日

年(選択)

月(選択)

日(選択)

ACFE 会員期限

月末(← 月のみ選択)


※ 上記の日付を選択して [確認] ボタンを押してください。
CPE 取得免除期間 (資格認定日と会員期限を選択して [確認] をクリック)
CPE 報告初年度 (資格認定日と会員期限を選択して [確認] をクリック)
CPE (継続的専門教育) について / より少ない負担で CFE 資格を維持するために

CFE (公認不正検査士) が「不正対策の専門家」としてふさわしい倫理観・知識・能力を有して、その役割・責任を果たせるよう、ACFE では CFE (公認不正検査士) に CPE (Continuing Professional Education; 継続的専門教育) の取得・報告を義務付けています。この CPE には「CFE としての専門性・能力を高めるための活動」が求められます。

原則、ある会員年度に CFE である (資格名称「CFE」「公認不正検査士」を使用・公称する) には、その前会員年度に CPE を取得して報告する必要があります。

CPE の考え方は単純です。
「あなたの、または、あなたが CFE として社会や人々から期待される、不正対策の専門家としての能力の向上に資する活動」は、CPE として認められる可能性があります。(ただし、通常の業務として行われる活動は、CPE としては認められません。)

また、CPE は、第三者による証跡 (CPE の取得を示す客観的な証拠) が必要です。
そのため、書籍等による独学や、ご自身の管理する blog (ブログ) などでの記事執筆は、残念ながら CPE として認められません。(通信教育での学習など、第三者による証跡が取得できる活動であれば認められる可能性があります。詳細は「CPE の対象となる取得方法」をご覧ください。)

CPE は、ACFE や ACFE JAPAN が提供するサービスにかぎらず、様々な方法で取得できます。より効率・都合のよい方法を検討・選択して計画的に取得していただくと、より少ない負担で CFE 資格を維持できます。

様々な CPE 取得方法の例

それぞれ、適用条件があり、主催者・依頼者などから証跡を取得する必要があります。
下掲の「備考」と「CPE の対象となる研究分野」「CPE の対象となる取得方法」もご確認ください。

  • 勤務先で行われる集合研修を受ける。(OJT は認めない。)
    例:従業員に対して一斉に行われる研修 (コンプライアンス研修、ISMS 教育、安全研修、など)、新任役員研修、新任管理職研修、新任監督職研修、階層別教育、など。
  • 他機関で (ACFE・ACFE JAPAN 以外が主催して) 行われる研修・講習・オンライン講習 (e-learning) を受ける。
    例:弁護士会・日本公認会計士協会などの士業団体が実施する研修・講習 (資格維持のために受講した研修等を共用可)、勤務先の指示等で受講した外部の研修・講習、など。
  • 学会・研究会・勉強会などに参加する。
    例:学会の発表会 (参加・発表いずれも可)、業界団体の研究会・勉強会、ACFE JAPAN 研究会、など。
  • 大学・大学院に通学する。(全科履修生にかぎらない。科目等履修生でもよい。)
  • (勤務先で行う研修を含む) 研修会・講習会などで登壇する (講師を務める)。
  • 専門誌・学会誌・機関誌などの記事を執筆する。(要:執筆依頼・寄稿依頼)
  • ACFE JAPAN 翻訳ボランティアに参加して翻訳を行う。(注:ご登録いただいても依頼できるとはかぎりません。)
備考
[早見表] 研究分野ごとの最低取得単位数

それぞれの分野の詳細は「CPE の対象となる研究分野」をご覧ください。

報告年度ごとにCPE 20単位を取得して報告する うち10単位以上 不正検査」に関連するもの
うち2単位以上 倫理」に関連するもの
残り その他 (の専門教育)」に関連するもの
CPE 20単位を超えて取得した分 任意の最大10単位 翌 CPE報告年度に繰り越しできる(ただし、研究分野・取得方法は変わらない)
[早見表] 取得方法ごとの制限 (と取得・保管する証跡)
※「+」をクリックすると詳細が表示されます
集合研修等に参加する [報告年度ごとの算入可能単位:無制限]
単位の計算方法 講義時間 50 分ごとに 1 単位 (小数点以下切り捨て)
備考:休憩時間は除外して算出すること。また、ひとつのプログラムやコースとして提供されている場合は、講義時間を合算して CPE 単位数を算出できる。
例外:ACFE 本部が提供する Nano Self-Study と NASBA が認定する nano-learning は、CPE 0.2 単位として算入できる。(5 コース受講すると CPE 1 単位になる。)
年度ごとの算入可能単位数 無制限
※ 補注 ※ 所定の要件を満たしていれば勤務先で受講する研修 (新入社員研修、新任登用者研修、定期研修、外部研修、等) も対象となる。(詳細をよく確認すること。OJT や業務上のレクチャー (指導等) は含まれない。)
取得・保管する証跡(一例) ・「CPE 単位取得証明書」
または
・「参加・受講を証する文書等」「概要を示す文書等」「(あれば) 講義資料」(組み合わせの結果として、参加・受講した時間、研修の内容 (分野) を確認できること)
詳細 1. 受講者単位 (Participant Credit)(旧:セミナー等参加者単位)
3. 組織内教育研修 (In-House Training)
9. ACFE 提供 Nano Self-Study・NASBA 認定 nano-learning
通信講座等を受講する [報告年度ごとの算入可能単位:無制限]
単位の計算方法 標準学習時間 1 時間ごとに 1 単位 (小数点以下切り捨て)
※ 補注 ※ CPE を取得するには、受講する通信講座等が次に挙げる条件をすべて満たしていること。
・CPE 単位数、または、標準学習時間が明示されている。
・修了には最終試験に合格する必要がある。
年度ごとの算入可能単位数 無制限
取得・保管する証跡(一例) ・「CPE 単位取得証明書」
または
・「修了を証する書類」「講座案内」「講座教材」(組み合わせの結果として、標準学習時間、講座の内容 (分野) を確認できること。)
詳細 4. 通信講座等による自習単位 (Self-Study Credit)
大学や大学院に通学する (科目等履修生も含む)[報告年度ごとの算入可能単位:無制限]
単位の計算方法 教育機関 (大学・大学院など) での単位 (credit) 取得時に、コースごとに次のいずれかの方法で算出した CPE 単位を取得できる。
・1 コマが 50~60 分の場合 [米国式]:累計授業コマ数分の CPE 単位
・それ以外の場合:累計授業時間数の CPE 単位 (小数点以下切り捨て)
年度ごとの算入可能単位数 無制限
取得・保管する証跡(一例) 「成績証明書・履修証明書」「コース概要」(組み合わせの結果として、授業の時間と回数、コースの内容を確認できること。)
詳細 2. 大学講座単位 (College Course Credit)
講習会・研修会などで講義を行う (講師を務める)[報告年度ごとの算入可能単位:10 単位まで]
注意 講習会・研修会が所定の要件を満たしていること。OJT (on job training) や業務上のレクチャー (指導等) は、対象とならない。
単位の計算方法 講義時間 50 分ごとに 1 単位 (小数点以下切り捨て) 備考:休憩時間は除外して算出すること。また、講義資料等の作成に掛かった時間について、1 単位ごとに最大 2 時間まで、1 時間ごとに CPE 1 単位を追加して取得できます。(詳細は「5. 講師単位 (Instructor Credit)」を確認してください。)
年度ごとの算入可能単位数 最大 10 単位 (超過分は次年度繰越可)
取得・保管する証跡(一例) 「依頼を受けたことを証する書類 (講師依頼状等)」「開催概要 (開催日時・内容など) を確認できる書類 (講師依頼状で確認できる場合はなくてもよい)」「講義資料」(あわせて、講義資料の作成に掛かった時間も記録すること。)
詳細 5. 講師単位 (Instructor Credit)
専門職団体、学会、出版社などが発行する書籍・雑誌に執筆・寄稿する [報告年度ごとの算入可能単位:10 単位まで]
単位の計算方法 執筆に掛かった時間 1 時間ごとに 1 単位 (小数点以下切り捨て)
年度ごとの算入可能単位数 最大 10単位 (超過分は次年度繰越可)
取得・保管する証跡(一例) 「依頼を受けたことを証する書類 (執筆依頼状等)」「出版された書籍・雑誌」(これらとは別に、執筆に要した時間を記録しておくこと。)
詳細 6. 執筆者単位 (Author Credit)
学会、研究会、勉強会、会員総会等に参加する [報告年度ごとの算入可能単位:10 単位まで]
注意 ・研究内容の発表・議論など、CFE としての専門性・能力の向上に資する内容の時間のみ算入できる。
・会食、休憩、懇親、会議自体の企画に関する打ち合わせ、業務上の打ち合わせ、または、これらに類する会議の時間は、CPE の対象とはならない。
単位の計算方法 参加時間 50 分ごとに 1 単位 (小数点以下切り捨て)
備考:休憩時間は除外して算出すること。前掲「注意」欄に記載した「CPE の対象とはならない」時間も除外すること。
年度ごとの算入可能単位数 最大 10単位 (超過分は次年度繰越可)
取得・保管する証跡(一例) 「参加を証明する文書等」「開催概要」(組み合わせの結果として、参加・受講した時間、会議の内容 (分野) を確認できること)
または
「概要と出席者が記載された議事録」
詳細 7. 会議単位 (Meeting Credit)
CPE Quiz・CPE クイズを利用する
単位の計算方法 サービスによる (注意:ACFE と ACFE JAPAN とでは条件が異なる)
年度ごとの算入可能単位数 ACFE・ACFE JAPAN 両方を合算して最大 10単位 (超過分は次年度繰越可)
取得・保管する証跡 「CPE 単位取得証明書」
詳細 8. CPE Quiz・CPE クイズ
備考
  • いずれも ACFE・ACFE JAPAN が提供するものにかぎりません。(例外:CPE Quiz(zes)・CPE クイズ は、ACFE・ACFE JAPAN が提供しているもののみ認められます。)
  • いずれにおいても、「申込書」「払込票」などは「実際に受講・修了・参加したことを客観的に証しない」ため証跡として認められません。(当日現地支払いの領収書は、その旨が記載された他の書類等と組み合わせて認められる場合があります。)
  • 必要単位を超えて取得した単位を翌 CPE 報告年度分として繰越した場合、その単位の「研究分野」「取得方法」は変わりません。繰越分とその報告年度に取得した単位の制限 (最低取得単位数・算入上限単位数) にもご注意ください。(その報告年度に算入可能単位を超えて取得した単位については、その翌報告年度に繰り越すことができます。)
  • ACFE 本部が無作為 (ランダム) に決定する CPE 取得状況監査 (CPE Audit) の対象となった場合、ACFE 本部が指定した CPE 報告年度の証跡類をすべてご提出いただきます。その際、ACFE・ACFE JAPAN は、証跡類を発行した機関に照会を行うことがあります。

2.新旧規定の差異


旧規定と新規定との差異について説明します。
2019 年度以前に CFE (公認不正検査士) 資格認定を受けられた方は、まずご一読ください。

項目・内容 旧規定 新規定
「不正検査」単位の対象となる内容
「倫理」に関連する事項 「一般的な倫理講座」は「不正検査」単位の対象 「一般的な倫理講座」は「不正検査」単位の対象外
(「倫理」単位として使用できる場合があります。)
「法律」に関連する事項 「法律に関する研修」は「不正検査」の対象 次のいずれかに該当する場合のみ「不正検査」の対象になります。
・不正に関連する法令 (刑法、刑罰法令、など)
・不正検査における個人 (経営者、従業員、国民、など) の権利
・不正事件の訴追に関連する法律 (刑事訴訟法、民事訴訟法)
備考:ACFE 本部は、米国 (コモン ロー法領域) にあるため、「法令 ≒ 規制法令・罰則法令」の前提により、旧規定では「法律に関する研修」と記載されていました。現在は、CFE 資格が国際的に普及していることもあり、日本を含む大陸法系の法領域の CFE 会員向けに、対象となる内容について明確に定めています。
その他 - より広範な項目が「不正検査」として認められます。基本的に「不正検査士マニュアル」のいずれかの章で取り上げられている内容は該当します。詳細は「CPE の対象となる研究分野」をご覧ください。
「倫理」単位の対象となる内容
規制倫理・行動倫理 「規制倫理」「行動倫理」は「倫理」の対象 対象となる項目が具体的に定められました。 次のいずれかに該当する場合に「倫理」の対象
・ビジネスにおける倫理的実践 (業務における倫理の実践)
・倫理的な意思決定
(備考:これらに該当しない旧規定の「倫理」(「規制倫理」等) は、その他単位として使用できます。)
「会計」「監査」
「会計」「監査」に関連する内容 「その他 (の専門知識等)」単位の対象 「不正」に着目した内容の場合は「不正検査」単位の対象となります。それ以外の場合も「その他 (の専門知識等)」単位として算入できます。
備考:「会計」「監査」は、新旧いずれの規定においても、それだけでは「不正検査」としては認められません。
「その他 (の専門知識等)」単位の対象となる内容
(全体) - 対象となる項目が具体的に定められました。 より広範な項目が「その他 (の専門知識等)」単位として認められます。詳細は「CPE の対象となる研究分野」をご覧ください。

2.新旧規定の差異


旧規定と新規定との差異について説明します。
2019 年度以前に CFE (公認不正検査士) 資格認定を受けられた方は、まずご一読ください。

項目・内容 旧規定 新規定
「不正検査」単位の対象となる内容
「倫理」に関連する事項 「一般的な倫理講座」は「不正検査」単位の対象 「一般的な倫理講座」は「不正検査」単位の対象外
(「倫理」単位として使用できる場合があります。)
「法律」に関連する事項 「法律に関する研修」は「不正検査」の対象 次のいずれかに該当する場合のみ「不正検査」の対象になります。
・不正に関連する法令 (刑法、刑罰法令、など)
・不正検査における個人 (経営者、従業員、国民、など) の権利
・不正事件の訴追に関連する法律 (刑事訴訟法、民事訴訟法)
備考:ACFE 本部は、米国 (コモン ロー法領域) にあるため、「法令 ≒ 規制法令・罰則法令」の前提により、旧規定では「法律に関する研修」と記載されていました。現在は、CFE 資格が国際的に普及していることもあり、日本を含む大陸法系の法領域の CFE 会員向けに、対象となる内容について明確に定めています。
その他 - より広範な項目が「不正検査」として認められます。基本的に「不正検査士マニュアル」のいずれかの章で取り上げられている内容は該当します。詳細は「CPE の対象となる研究分野」をご覧ください。
「倫理」単位の対象となる内容
規制倫理・行動倫理 「規制倫理」「行動倫理」は「倫理」の対象 対象となる項目が具体的に定められました。 次のいずれかに該当する場合に「倫理」の対象 ・ビジネスにおける倫理的実践 (業務における倫理の実践) ・倫理的な意思決定 (備考:これらに該当しない旧規定の「倫理」(「規制倫理」等) は、その他単位として使用できます。)
「会計」「監査」
「会計」「監査」に関連する内容 「その他 (の専門知識等)」単位の対象 「不正」に着目した内容の場合は「不正検査」単位の対象となります。それ以外の場合も「その他 (の専門知識等)」単位として算入できます。
備考:「会計」「監査」は、新旧いずれの規定においても、それだけでは「不正検査」としては認められません。
「その他 (の専門知識等)」単位の対象となる内容
(全体) - 対象となる項目が具体的に定められました。 より広範な項目が「その他 (の専門知識等)」単位として認められます。詳細は「CPE の対象となる研究分野」をご覧ください。

3.ACFE・ACFE JAPAN で取得できる CPE について


ACFE や ACFE JAPAN が提供するサービス (セミナー、Web ラーニング (オンライン講習)、カンファレンス、など) から取得できる CPE は、特別の表記がある場合を除いて、すべて「不正検査」単位とみなされます。(注:「倫理」関連のサービスには、「倫理」単位のみ取得できるものがあります。取得できる CPE の欄をご確認ください。)

ACFE 本部提供サービス [すべて英語]

4.他機関で (ACFE・ACFE JAPAN 以外から) 取得できる CPE について


  • CFE (公認不正検査士) の資格維持のための CPE すべてを、必ずしも ACFE・ACFE JAPAN のサービスで取得する必要はありません。CPE 認定要件 (=「研究分野」と「取得方法」) を満たすかぎり、どの機関・組織が提供するサービスからでも CPE を取得できます。
  • CPE が CFE 資格維持に使用できるかどうか、後掲の「CPE の対象となる研究分野」「CPE の対象となる取得方法」をご確認ください。「研究分野」と「取得方法」の両方を満たす CPE だけが CFE 資格維持のために使用できます。
  • CPE は、「不正対策の専門家としての能力の向上に資する活動」である必要があります。通常の業務・職務として行われる活動については、この条件を満たさない (非教育的活動である) ため、CPE としては認められません。(例:業務として行われる、不正調査の実施、不正検査報告書の作成、OJT、業務上のレクチャー (指導等)、など。)

5.米国 AICPA・NASBA との CPE 互換について


米国 AICPA・NASBA が認定したサービスで取得した CPE を CFE の資格維持に使用する

米国 AICPA (American Institute of Certified Public Accountants; 米国公認会計士協会) や米国 NASBA (National Association of State Boards of Accountancy; 全米州政府会計委員会) が認定する (認定した) CPE は、基本的に CFE 資格維持のための CPE としても使用できます。

研究分野 (Field(s) of Study) と取得方法 (Method of CPE Credit(s)) が、後掲の「CPE の対象となる研究分野」「CPE の対象となる取得方法」と合致しているかご確認ください。(両方が合致している場合は使用できます。)

研究分野と取得方法は維持されます。それぞれの制限 (最低取得単位数・算入上限単位数) にご注意ください。


ACFE や ACFE JAPAN のサービスで取得した CPE を米国 AICPA・NASBA の CPE として使用する

ACFE (本部) は、NASBA National Registry of CPE Sponsor として登録しています。そのため、ACFE (本部) が提供するサービスから得られる CPE は、基本的に AICPA や NASBA の CPE としても認められます。

ただし、一部、AICPA・NASBA の CPE としては認められないサービス (CPE Quiz など) もあります。サービスごとの該非については、ACFE (本部) の情報をご確認ください。

ACFE JAPAN は、日本国内向けにサービスを提供しており、NASBA National Registry of CPE Sponsors には登録していません。(ACFE JAPAN は、ACFE とは別法人であるため、ACFE (本部) の登録では NASBA National Registry of CPE Sponsor として認められません。) そのため、ACFE JAPAN が提供するサービスから得られた CPE を AICPA・NASBA の CPE として使用する場合には、所定の手続き・確認が必要です。

詳細は、各団体にお問い合わせください。また、(ACFE JAPAN が発行する) CPE 単位取得証明書以外の対応が必要な場合はご相談ください。(必ずしもお応えできるとはかぎりません。)

6.CPE の対象となる研究分野


次に挙げる「不正検査」「倫理」「その他の専門知識等」のいずれかに該当する場合に、CFE (公認不正検査士) 資格維持のための CPE として認められます。(かつ、次節の「CPE の対象となる取得方法」のいずれかにも該当する必要があります。)

注意

CPE は「不正対策の専門家としての能力の向上に資する活動」である必要があります。通常の業務・職務として行われる活動については、この条件を満たさない (非教育的活動である) ため、CPE としては認められません。(例:業務として行われる、不正調査の実施や、不正検査報告書の作成、OJT、業務上のレクチャー (指導等)、など。)

1. 不正検査 (fraud-related)

ACFE や ACFE JAPAN が提供するサービスから得られる CPE は、すべて「不正検査」単位として使用できます。(一部「倫理」単位としてのみ使用できる場合もあります。それぞれのサービスの説明をご確認ください。)
ACFE・ACFE JAPAN 以外の機関で取得した CPE について、次のいずれかの領域に該当する場合は「不正検査」単位として使用できます。

財務取引、会計、不正スキーム (不正の手口など):
  • 不正監査、フォレンジック会計 (法医学会計・法廷会計)
  • 横領、資産の不正流用
  • 財務諸表不正
  • 不正な報告 (虚偽申告、品質不正、など)
  • 贈収賄、汚職
  • 知的財産の窃取
  • 金融機関不正 (金融機関に対して行われる不正 / 金融機関などで行われる不正)
  • 小切手・クレジット カードの不正
  • 保険不正 (保険会社等に対して行われる不正 / 保険会社などで行われる不正)
  • 株式不正 (有価証券等の不正)
  • マネー ローンダリング (資金洗浄)
  • 消費者不正 (一般の人々に対して行われる不正 (詐欺など))
  • 医療不正 (医療機関・介護機関などに対して行われる不正 / 医療機関・介護機関などで行われる不正)
  • 倒産詐欺
  • 税金不正 (脱税など)
  • IT・コンピューター関連の不正 (詐欺)、インターネットで行われる不正 (詐欺)
  • 政府・行政機関の不正 (政府・行政機関に対して行われる不正 / 政府・行政機関などで行われる不正)
  • 契約・調達での不正
不正・不正検査に関連する法令:
  • 不正検査 (不正の防止・抑止・検知・調査など) における個人の権利
  • 不正事件に対する民事訴訟 (犯罪者・不正実行者に対する民事訴訟)
  • 不正に関連する法令
  • 専門家証人としての証言
  • 不正事件の刑事訴追 (警察などの法執行機関への告訴)
  • 証拠の基本原則 (証拠の取り扱いなど)
調査技法:
  • 文書類の分析
  • インタビュー (聴取) の理論と応用
  • 秘密裏に行う検査
  • 情報源 (必要とする情報をどこから取得するか・どのようにして取得するか)
  • インターネット・SNS などから得られる情報
  • データ分析、レポート ツール
  • コンピューター フォレンジック (デジタル フォレンジック)
  • 違法・不正な取引の追跡
  • 不正検査報告基準 (不正事件・不正調査における報告書の作成技法など)
不正の防止と抑止:
  • 犯罪学・犯罪心理学・犯罪予防学 (犯罪発生理論、犯罪者・不正実行者に関する研究、など)
  • ホワイトカラー犯罪 (職業上の不正など)、企業内で行われる犯罪・不正
  • 組織犯罪、企業が行う犯罪
  • 職業犯罪
  • 不正防止プログラム
  • 不正リスク アセスメント
  • 不正リスク管理
  • コーポレート ガバナンス (企業統治)
  • 不正における経営者・取締役・監査役の責任
  • 罰則と刑事司法制度
2. 倫理 (ethics-related)

次のいずれかの領域に該当する場合は「倫理」単位として使用できます。(ACFE・ACFE JAPAN 以外の機関で取得した CPE も同様です。)

  • 倫理と職業上の行為
  • ビジネスにおける倫理的実践 (業務における倫理の実践)
  • 個人倫理
  • 倫理的な意思決定
  • 企業倫理 (組織倫理)
3. その他 (の専門知識等)

次のいずれかの領域に該当する場合は「その他 (の専門知識等)単位として使用できます。(ACFE・ACFE JAPAN 以外の機関で取得した CPE も同様です。)

  • 会計 (公会計を含む)
  • 監査 (公監査を含む)
  • 外部監査、内部監査、QMS・EMS・ISMS などのマネジメント システムの内部監査も含む。
  • 管理業務
  • ビジネスの社会環境、経営の外部要因
  • 業界法 (業法)、事業関連法、会社法、労働法
  • 法的問題、税的問題
  • 経営管理と組織
  • 財務 (ファイナンス)
  • 資産管理、収支分析、財務管理、財務計画・財務分析、など。
  • 経営助言サービス (コンサルティング サービス)
  • コミュニケーション、マーケティング
  • ビジネスにおけるプレゼンテーション、ビジネス文書、インタビュー技法、PR、ソーシャル メディア、カスタマー コミュニケーション (顧客折衝など)、マーケティング専門サービス、など。
  • 自己啓発
  • 人事・人材活用
  • コンピューター サイエンス、情報技術 (IT)、コンピューター ソフトウェア
  • AI、ブロックチェーン、クラウド、データ分析、データベース管理、ネットワーク (インターネット・WAN・LAN 等)、プログラミング、ロボティクス、プロセス自動化、オフィス アプリケーション (Microsoft Office (Word, Excel, PowerPoint, Access 等)・Google Suite (G Suite) 等の操作技法、ERP システム・会計ソフト等の操作方法、など。
  • 経済
  • 数学
  • 生産・製造
  • 専門知識と応用
  • 統計学
  • それぞれの領域の詳細は、NASBA Registry - The Standards for Continuing Professional Education (CPE) [英語] でご確認ください。

    7.CPE の対象となる取得方法


    次に挙げる取得方法のいずれかに該当する場合に、CFE (公認不正検査士) 資格維持のための CPE として認められます。(かつ、前節の「CPE の対象となる研究分野」のいずれかにも該当する必要があります。)

    注意

    CPE は「不正対策の専門家としての能力の向上に資する活動」である必要があります。通常の業務・職務として行われる活動については、この条件を満たさない (非教育的活動である) ため、CPE としては認められません。(例:業務として行われる、不正調査の実施や、不正検査報告書の作成、OJT、業務上のレクチャー (指導等)、など。)

    1. 受講者単位 (Participant Credit)(旧:セミナー等参加者単位)

    報告年度ごとの算入上限:無制限

    セミナーなどの集合研修や、webcast・webinar・Web ラーニングなどのオンライン講習、カンファレンスなどのイベント等で行われた講義を受講した場合、実際の講義時間 50分ごとに CPE 1 単位を取得できます。休憩時間は講義時間から除いて算出してください。小数点以下の単位は切り捨てます。

    この講義は、次に挙げる条件をすべて満たす必要があります。

    • 講師がいる。
    • 講義の概要や内容が事前に書面で示されている。(例:開催概要、講義案内、など。)
    • (主催者により) 出欠が記録されている。

    CPE 取得証明として、「CPE 単位取得証明書」、または、主催者が発行する、参加・受講を証する書類が必要です。この書類には、次の事項が記載されている必要があります。

    • コース名 (コース名から内容がわからない場合は、シラバス等を別途添付する。)
    • 付与される CPE 単位数、または、講義の時間 (後者の場合で長時間の休憩時間が設けられた場合は、その時間も明記されていること。明記されていない場合は、シラバスや時間割も添付する。)
    • 参加・受講を証する書類であることを示す表記 (タイトルでも文章でも構わない。)
    2. 大学講座単位 (College Course Credit)

    報告年度ごとの算入上限:無制限

    大学等で単位を取得すると、取得した単位ごとに、次のいずれかの方法で算出した CPE 単位を取得できます。

    • 1コマが 50~60分の場合 [米国式]:累計授業コマ数分の CPE 単位
      例:米国における標準的な “semester hour” (50 分の授業 15 回で構成されるコース) の場合、“semester hour” ごとに CPE 15 単位。2 semester hours で構成されるコースなら、CPE 30 単位。以下同様。
    • それ以外の場合:累計授業時間分の CPE 単位 (小数点以下切り捨て) 例:45 分の授業が 15 回行われる場合は 11 単位。90 分 8 回なら 12 単位。90 分 15 回なら 22 単位。100 分 14 回なら 23 単位。

    備考:教育機関が単位 (その教育機関の単位) を認定した場合にのみ、CFE 資格維持のための CPE 単位を取得できます。


    CPE 取得証明として、大学が発行した、コースの履修・修了を示す証明書 (「単位取得証明書」「成績証明書」など) が必要です。この証明書には、次の事項が記載されている必要があります。

    • 受講したコース名
    • 取得した CPE 単位数、または、CEU (Certified Education Unit) 単位数 (これらの単位数が記載されていない場合は、シラバスや時間割をあわせて保存すること) (米国の教育機関が発行した書類で CEU 単位数が記載されている場合は、1 CEU = CPE 15 単位として換算する)
    3. 組織内教育研修 (In-House Training)

    報告年度ごとの算入上限:無制限

    次に挙げる条件をすべて満たしている場合、勤務先で行われる「正式な手続きを経て行われる」講習・研修からも CPE を取得できます。(補注:お勤め先 (人事部門、研修部門、など) が主催する講習会・研修会に参加する、という考え方に基づきます。)


    • 講師がいる。
    • 講義の概要や内容が事前に書面で示されている。(例:開催概要、講義案内、など。)
    • (主催者により) 出欠が記録されている。

    (主催者により) 出欠が記録されている。 新任役員研修、新任管理職研修、新任監督職研修、新入社員研修、階層別教育、コンプライアンス研修、ISMS 教育、などが該当します。

    ただし、OJT (On Job Training)、業務上のレクチャー (指導等)、社内会議、部署内会議など、「教育・研修として正式な手続きを経ていない活動」は、対象とはなりません。


    実際の講義時間 50分ごとに CPE 1単位を取得できます。休憩時間は講義時間から除いて算出してください。小数点以下の単位は切り捨てます。

    CPE 取得証明として、「1. セミナー等参加者単位」で説明されている書類と同等の書類が必要です。(研修・教育を主催する部署 (人事部など) に発行を依頼してください。)

    • 講習・研修の名称。(名称から内容がわからない場合は、講義資料等を別途添付する。)
    • 付与される CPE 単位数、または、講義の時間。 (後者の場合で長時間の休憩時間が設けられた場合は、その時間も明記されていること。明記されていない場合は、シラバスや時間割も添付する。)
    • 参加・受講を証する書類であることを示す表記。 (タイトルでも文章でも構わない。)
    4. 通信講座等による自習単位 (Self-Study Credit)

    報告年度ごとの算入上限:無制限


    通信教育などによる自習からも、CPE を取得できます。ただし、その通信教育等は、次の条件をすべて満たす必要があります。


    • 最終試験が設けられていて、合格しないと修了できない。
    • 取得できる CPE 単位数が明記されている。(CPE 単位数が記載されていない場合は、標準学習時間が記載されている必要があります。標準学習時間 1時間ごとに CPE 1単位を取得できます。)

    CPE 取得証明として、前掲の条件を満たしていることを示す修了証明書が必要です。(複数の文書により証明できる場合は、その組み合わせすべて。例:修了証明書+コース案内)

    5. 講師単位 (Instructor Credit)

    報告年度ごとの算入上限:10単位


    講習会や研修会などで講師を務めた場合、実際の講義時間 50分ごとに CPE 1単位を取得できます。休憩時間は講義時間から除いて算出してください。小数点以下は切り捨てます。(年度ごとに最大 10単位まで。)


    また、講義資料等の作成に掛かった時間について、1 単位ごとに最大 2時間まで、1時間ごとに CPE 1単位を追加して取得できます。(つまり、50分の講義のための資料作成に 2 時間掛かった場合、合計で CPE 3単位を取得できます。追加の単位は、実際に掛かった時間で算出します。小数点以下は切り捨てます。同内容の講義を複数回実施した場合、追加の単位 (資料の作成から得られる単位) は、最初の 1回だけ算入できます。講義資料等の改善を行った場合は、改善に掛かった時間も同様の算出方法にて算入できます。)

    CPE は、それぞれの講義が終了した時点で付与されます。(講義が複数日・複数回にわたる場合、CPE はそれぞれの日・回の終了時に取得します。CPE 報告年度 (CPE 取得・報告の期間) との関係にご注意ください。)


    CPE 取得証明として、次の書類を取得して保管してください。

    大学等の教育機関で講義した場合:

    登壇した講義の名称、期間、時間が記載された、教育機関により発行された講師依頼状。(または、教育機関が発行した講師としての証明と、担当した講義のシラバス。)


    それ以外の機関で講義した場合:

    登壇した講義の名称、期間、時間が記載された、主催者により発行された、講師を依頼する書面 (講師依頼状など)。あわせて、講義概要またはコース案内冊子。


    いずれの場合も、講義資料もあわせて保管してください。

    6. 執筆者単位 (Author Credit)

    報告年度ごとの算入上限:10単位


    対象となる研究分野における記事や書籍の執筆に掛かった時間 1時間ごとに CPE 1単位を取得できます。小数点以下は切り捨てます。(年度ごとに最大 10単位まで。)

    専門職団体、学会、出版社などが発行する書籍・雑誌等に執筆・寄稿した場合が想定されます。


    CPE 取得証明として、次の書類を取得してください。

    記事が掲載された雑誌、または、出版された書籍。(いずれも取得できない場合は、事実を客観的に証明する何らかの文書等。)


    注意:任意団体・非公式団体・個人などが出版する書籍・雑誌等は認められません。

    7. 会議単位 (Meeting Credit)[業務上の打ち合わせなどは含まれません。説明文をよく確認してください。]

    報告年度ごとの算入上限:10単位


    次に挙げるすべての条件を満たす会議 (カンファレンス、学会、研究会、勉強会など) に参加した場合、下掲「次のいずれにも該当しない」に挙げられた時間を除いた時間 50分ごとに CPE 1単位を取得できます。小数点以下は切り捨てます。(年度ごとに最大 10 単位まで。)

    • 正式な発表者がいる。(学会、カンファレンス、など)
      または、CFE (公認不正検査士) として必要な能力に「直接的な」関係がある。(研究会、勉強会、など)
    • 次のいずれにも該当しない。(前項に該当していても、次に挙げる時間は、不正検査士の能力・知識の向上に資さないため認められない。)
      休憩、会食、懇親、会議自体の企画に関する打ち合わせ、業務上の打ち合わせ、または、これらに類する会議。

    CPE 取得証明として、主催者が発行する、次の事項が記載された書類が必要です。

    • 会議 (カンファレンス、学会、研究会など) の概要 (会議名、開催日時、内容など)
    • 出席証明 (取得した CPE 単位数、または、参加した時間が記載されているのが望ましい)

    備考
    • 会議が集合研修の要件を満たしていて、かつ、受講者として参加した場合は「受講者単位 (Participant Credit)(旧:セミナー等参加者単位)」として取り扱うこともできます。(会の主催者が正式な団体 (法人・学会など) である場合のみ適用できます。任意団体 (ACFE JAPAN 研究会など) の場合は適用できません。)
    • 会議が集合研修の要件を満たしていて、かつ、発表者・講師として登壇・発表した場合は、「講師単位 (Instructor Credit)」として取り扱うこともできます。(会の主催者が正式な団体 (法人・学会など) である場合のみ適用できます。任意団体 (ACFE JAPAN 研究会など) の場合は適用できません。)
    • ACFE JAPAN 研究会は、幹事からの「研究会出席者リスト兼議事録」「研究会 CPE 報告書」の提出により、すべての参加者に CPE が認定されます。
    8. CPE Quiz・CPE クイズ

    報告年度ごとの算入上限:10単位 (ACFE 本部のサービスと ACFE JAPAN のサービスを合計して10単位まで)
    ACFE 会報誌“Fraud Magazine”や ACFE JAPAN 会報誌「FRAUD マガジン」をお読みになり、巻末のクイズに回答して所定の条件を満たすと、CPE を取得できます。


    会報誌「FRAUD マガジン」CPE クイズ (ACFE JAPAN)

    “Fraud Magazine” CPE サービス (Fraud Magazine CPE Service)(ACFE 本部)[英語]

    CPE 取得証明として、「CPE 単位取得証明書」または「CPE certificate」を保存してください。

    9. ACFE 提供 Nano Self-Study・NASBA 認定 nano-learning

    報告年度ごとの算入上限:無制限

    ACFE が提供する Nano Self-Study や NASBA が認定する nano-learning のコースを受講して所定の条件を満たすと、CPE を取得できます。この方法で取得する CPE は小数点以下の算入が認められます。

    CPE 取得証明として、「CPE 単位取得証明書」または「CPE certificate」を保存してください。

    CPE 取得証明として認められない書類について

    CPE 取得証明は、CPE を取得したことを「客観的に」証明できなくてはなりません。そのため、次のような書類は、CPE 取得証明としては認められません。

    • 申込書、登録受付票
      理由:申込みだけ行い実際には受講していない (欠席した) かもしれないため。
    • 支払いを証する書類 (払込票、領収書、など)
      理由:支払いだけ行い実際には受講していない (欠席した) かもしれないため。 例外:「当日現地支払いの領収書」は、「そのことがわかる別の書類」と組み合わせて使用できる場合があります。
    • 配付資料
      理由:別の人から譲り受けたかもしれないため。

    有罪判決を受けた不正実行者による教育・トレーニング等について

    ACFE 会員規定に定められた「不正に関連する犯罪」で有罪判決を受けた不正実行者が行う教育・トレーニングなどについては、その人物が有罪判決を受けてから 10 年を経過していない場合、ACFE は CPE を認定しません。この不正には、道徳的な不法行為 (非倫理的行為) も含まれます。
    例外として、その不正実行者が自らの犯罪行為について説明する場合は、CPE を認める場合があります。

    CPE を認めるかどうかは、ACFE が判断します。お問い合わせください。

    8.CPE 報告と CPE 取得状況監査について


    CFE 資格と CPE 報告について

    CFE (公認不正検査士) の維持には、CPE 報告期限 (≒ ACFE 会員期限) までに 20 単位 (≒ 20 時間分) の CPE (継続的専門教育) を取得して、その報告を行う必要があります。
    何らかの事情により会員期限までに CPE の取得・報告ができない場合、事前の申請により CPE 報告期限を 1 か月延長できます。後述の「CFE 資格の一時停止」とは異なり、会員更新を行えば、延長期間中も CFE 資格を使用・公称できます。


    CPE 取得報告・延長申請 は、会員マイページよりお願いいたします。

    会員マイページ
    備考

    特別な事情で CPE の取得が困難であった場合、ACFE (ACFE JAPAN) は、CPE の取得・報告を前提として、CPE 報告期限のさらなる延長を認めることもあります。ご相談ください。(例:長期の入院や海外赴任など。業務の繁忙は理由として認められません。)


    CPE 記録について

    CPE を取得した場合は、その証跡 (CPE 取得証明) と報告年度ごとの記録 (算入対象とする報告年度) を記録・保管しておいてください。
    これらは、CPE 取得状況監査 (CPE Audit) の対象となる場合に備えて、最低 3 年間は保管しておいてください。(5 年を超えたものは破棄していただいて構いません。)
    どのような証跡を保管すればよいかは、「CPE の対象となる取得方法」をご覧ください。
    なお、いかなる場合においても、次のような文書類は (少なくとも単体では) CPE 取得証明として使用できません。

    • 申込書
    • 登録受付票
    • 支払いを証する書類 (払込票、受領書、など)
      補注:当日現地支払いの領収書であり、かつ、その旨を確認できる案内・要項などと組み合わせた場合は、使用できる場合があります。
    • コース シラバス (コース案内など)>
      補注:これ単体では証明とはなりませんが、受講証明書などと組み合わせて、研究分野・受講時間の証明に使用する場合があります。
    • 講義資料
      補注:これ単体では証明とはなりませんが、その他の証跡と組み合わせて、研究分野の証明に使用する場合があります。

    これらの文書類を CPE 取得証明として使用できない理由:

    いずれも、CPE の対象となる活動を実際に行ったかどうかを確認できないため。(申込や支払は、参加の証明とはなりません。また、講義資料は、事前・後日に配付が行われることがあり、参加の証明にはできません。)

    CPE 報告を行わなかった場合について / CFE 資格の一時停止について

    CPE 報告期限までに CPE 報告を行わなかった場合、CFE 資格は一時停止 (suspend) 状態になります。一時停止状態の間は、CFE (公認不正検査士) 資格を使用・公称することはできません。
    一時停止状態を解除するには、不足している CPE を充足して ACFE JAPAN にご連絡ください。
    また、一時停止の期間 (CPE の取得報告が行われていない年度数) が「累計 (通算) で 5 年」に達すると、CFE 資格は失効します。
    この処理は ACFE 本部で機械的に行われます。いかなる事情があろうと一度失効した CFE 資格の復活はできません。ご注意ください。


    CPE 取得状況監査 (CPE Audit) について

    毎年、ACFE (本部) では、無作為 (ランダム) に選出した CFE 会員を対象として、CPE 取得状況監査 (CPE Audit) を実施しています。
    該当した場合、ACFE(米国本部)より直接Eメールが送られます。

    対象となった方は、メールの内容に従い、指定された期間 (CPE 報告年度) の CPE 取得証明を指定した期限までにACFE(米国本部)へ直接ご提出ください。

    • エビデンスとなる資料は日本語のもので構いません。

    この要請 (CPE 取得状況監査) に対して次のような事態となった場合、ACFE からの除名や CFE 資格認定の取り消しなど懲戒の対象となります。

    • CPE 取得証明を提出できない。
    • CPE 取得状況監査に対して、虚偽の報告を行った。
    • CPE 取得状況監査により、過去の CPE 報告が虚偽であることが判明した。