日時:2014年6月16日(月)~18日(火)
場所:テキサス州サンアントニオ
「数えきれないくらい多くの人々が、詐欺、策略、想像しうる最も反倫理的な行いにより、その信用、存在価値を失い、自意識を破壊されたのを目撃しました」。カンファレンス2日目の朝に行われた基調講演で、資産回収の専門家であるMartin S. Kenneyは熱を込めて語った。
「壮大な腐敗」、「泥棒政治」と彼が呼ぶものに対する激しい怒りが、世界中の銀行の秘密の凍結された隠し資産を根絶やしにし、市井の犠牲者に苦労して稼いだ金を返す彼の何十年にもわたる創造的な取組みへの闘志となっている。 彼の業績に対し、ACFEからCressey Award(生涯をかけて不正と闘った者に与えられるクレッシー賞)が授与された。
英国領バージン諸島の資産回収の弁護士として、ベアリング銀行のマネートレーダーのニック・リーソン(Nick Leeson)、損失額の合計が80億ドルに及んだブラジルを拠点とする倒産詐欺など様々な事案に取り組んだ。金融史上第二の規模のポンジ・スキームであるアレン・スタンフォード(Allen Stanford)による不正の被害者、総額44億ドルの純資産を失った140か国の22,000人のためにスタンフォードインターナショナル銀行(Stanford International Bank)の共同清算人会の法務顧問として資産回収の指揮をとった。Kenneyは、英国領バージン諸島トルトラ島のMartin Kenney & Co., Solicitorsの業務執行社員(managing partner)である。
「被害者に会った時どうするべきでしょうか?」とKennyは問いかけた。「不正防止のプロフェッショナルとして、我々は被害者の感情的な、精神的な、経済的なニーズに応えなければなりません。そして私が発見した、彼らが自尊心、自信を取り戻すのを援助する最善の方法は彼らが正義を探し求める手立てを見つけるのを助けることです」
世界規模の金融犯罪および腐敗の被害者の代表としての主な任務は、スイス、パプアニューギニア、アルベルタ、カナダ、バルバドスで資産を秘密裏に突き止め、その保有の方法を明らかにし、資産の価値の帰属の客観的な証拠を集め、機先を制して同時に資産を秘密に凍結し差し押さえることです。そして我々は、不正の果実を取り戻すために果敢に戦いに挑むのです」と彼は述べた。
Kennyは、これまで取り組んだ事例の詳細を示した。彼とそのチームは、
基調講演の終わりにケニーはアリストテレスの言葉を引用した。
「ベストのときの人間は全動物の中で最も気高いが、法と正義から離れると最悪である」
彼とそのチームは、法と正義が最も気高い動物と再会できるように戦っている。
マーティン・ケニー氏 基調講演の動画はこちらから:
https://www.fraudconferencenews.com/home/2014/6/17/video-keynote-speaker-martin-kenney
FRAUD MAGAZINE 編集長 Dick Carozza