日時:2016年6月13日(月)~15日(水)
場所:ネバダ州ラスベガス
あなたの面接調査の被面接者が部屋に入ってくる。コートを脱いで彼が着席したところであなたは、彼にコーヒーを出してラポールの形成を始める。あなたは直ぐに彼の手、顔、姿勢を観察する。彼の供述を精査しながらあなたは自問する。「この人は私に嘘をついているだろうか?どうすれば見破れるのだろう?」あなたの観察と分析が、事例を解決できるかもしれない。
火曜日朝の基調講演で「私は、『悪い被面接者"a bad interviewee"』はいないが『悪い面接者"a bad interviewer"』は存在すると信じています」とボディ・ランゲージの専門家であるSteve van Aperenは語った。「面接調査中のあなたの質問が明確かつ簡潔でなければ、不誠実な人間が嘘をつくのを許してしまいます」。さらに彼は「(人は)極めて容易に視覚的刺激を読み誤るのです」と続けた。
彼は、我々は皆、会話の中で30~38%は嘘を言っており、他の人が我々に嘘や偽りを言う回数は、一日に200回だと言う。その上、我々は自分自身に対してさえ1時間に最大7回の嘘をつく。
van Aperenは次のように述べた。男性がよく言う嘘は「(そこへ行く)途中だ。」「会社にいる。」「後で電話する。」「君は痩せたね。」「そんなに深酒はしていないよ。」であり、女性の場合は、「何も問題ないわ。大丈夫。」「お買い得だったの。」「そんなに高価じゃなかった。」などである。男性と女性は同じ位の頻度で嘘をつくが、男性の嘘の方が見抜きやすい、何故なら男性は、嘘をつくとき、文の途中で小休止をし、そしてより口ごもるようになるからである。「だから女性は男性より圧倒的に有利です」と彼は言った。
我々の周りは嘘で囲まれているが、誰でも嘘を考えることはでき、しかし信憑性と信頼性をもって嘘を伝えることは難しいと彼は言う。「被面接者は常に同じ言語的、非言語的シグナルを発しています。私はそれらを『漏えい'leakage' 』、『漏出'seepage』と呼んでいますが、問題は我々が何を探すべきか分かっていないことです。我々は内容と構造に耳を傾けます・・・、しかし探すべきパラメータ(要因)は他にもあります。我々は、被面接者が言っていることと、彼らのボディ・ランゲージが実際に語っていることの矛盾に注目する必要があります。
van Aperenは、よりバランスの取れた面接調査をするために、我々が自分に問うことのできるいくつかの質問を示した。
「覚えておいてください。人はあなたに嘘をつくと、その1つ1つ全てに、最初の嘘から自分自身を守るために、さらに3つ、4つと嘘を重ねなければならないのです。次に彼らは物覚えが良くなければなりません。何故なら彼らは『この前自分が言ったことで、今自分が有罪になりそうだ』などと考えねばならないのです」
我々が適切なツールを利用すれば、忙しく働く嘘つきが案件を複雑で曖昧にする前に嘘を見分けることができる。