このセミナーは終了しました
内部統制などこれまでの企業や組織の不正対策とは異なった視点で不正防止を考えます。
本講義では、刑事政策を専門とする講師が、再犯防止について刑事法的な側面から解説を行います。不正発覚時に、実際にどのような法的手続きが取られるのかを皆様は理解されていますでしょうか?不正は犯罪です。そして、犯罪に対しては刑事的な処置が取られます。
それにはどのような処置が取られるのか、私達CFEをはじめ、企業内不正防止に取り組む者は不正実行犯の再犯を防ぐための防止策を理解する必要があります。
講義では、刑事手続きの流れと特色について解説します。その中で、起訴猶予に関連した検察庁による近年の再発防止策やダイバージョンの効果について考察します。さらに、刑務所からの釈放形態(仮釈放と満期釈放)による再犯率の統計的なデータを分析することで、釈放者の再犯防止策の効果について検討します。
このプログラムは、犯罪学、刑事手続、刑罰制度など専門性の高い領域ではありますが、基本的な知識を深めることができる機会となりますので是非ご受講をお奨めします。
※12月7日に議員立法「再犯防止推進法」が可決・成立しました。犯罪学を学ぶ学生の方にもおすすめです。
Ⅰ. | 刑事政策と犯罪予防 1 伝統的犯罪学と環境犯罪学 2 犯罪予防の原則と制約原理 |
---|---|
Ⅱ. | 日本における刑事手続の特色とダイバージョンの展開 1 犯罪の認知と暗数 2 ダイバージョンの効果と問題 3 起訴猶予を巡る新たな展開 |
Ⅲ. | 刑罰制度と再犯防止の課題 1 犯罪者の再犯率 2 仮釈放と満期釈放の問題 3 刑の一部執行猶予の導入と課題 |
慶應義塾大学 法学部 教授
日本被害者学会 理事長,日本更生保護学会 理事,一般財団法人 日本刑事政策研究会 理事,更生保護法人日本更生保護協会 評議員ほか。
専攻:刑事政策,被害者学,アジア法
1994年4月 慶應義塾大学 法学部 専任講師
1997年4月 同 助教授
2005年4月 同 教授
1989年2月~1993年3月 インドネシア 国立インドネシア大学 留学
2002年3月~2003年3月 韓国 延世大学 法学部 留学
2003年3月~2004年3月 タイ タマサート大学 法学部 留学
「刑の一部執行猶予―犯罪者の改善更生と再犯防止」(慶應義塾大学出版会)(2014)
「いま死刑制度を考える」(慶應義塾大学出版会・共編著)(2014)
「リーディングス刑事政策」(法律文化社・共編)(2016)
「ストーカー行為に対する刑事法的規制の在り方」刑法雑誌55巻3号 (2016)
「高齢犯罪者の対策と予防―高齢犯罪者の特性と警察での対応を中心として」警察政策研究18号 (2015)
「性犯罪受刑者の釈放と再犯防止―保護観察以外の取組みを中心として」慶應法学31号 (2015)
「外国人犯罪者の再犯と出入国管理」法律のひろば67巻1号 (2014)
「新・少年院法の制定と少年矯正の課題」刑事法ジャーナル41号 (2014)
「精神障がい犯罪者の処遇を巡る韓国の動向」犯罪と非行178号 (2014)
日時 | 2017年1月18日(水) 14:00~17:00 |
---|---|
会場 | 富士ソフト アキバプラザ 6F セミナールーム3 東京都千代田区神田練塀町3 |
受講料 | ACFE会員 10,800円、一般 16,200円、学生 5,400円(いずれも消費税 8% 込) |
CPE | 3 単位 (不正検査 (法律)) |